男性保育士の差別(?)問題を語る
ちまたで「男性保育士に着替えをさせないでほしい!」という保護者の声に対して議論が巻き起こっているようですね。
私も男性保育士として働いていた事がありますので、ちょっと思いの丈を書いてみたいと思います。
結論から言うと、「女児の着替え」や「オムツ交換」から男性保育士を外すことについては差別だとは思っていません。
この話をするためのポイントがあります。
それは
・性差は「あるのが当たり前」であること
・保育や介護は「福祉」であること
ということです。
いろいろ置き換えて考えてみましょう。
あなたがもし今オムツをしていたとして、異性と同性、どちらに替えてもらいたいですか?
今度は、オムツをしているのが自分の恋人や家族だったら?
もちろん、「相手がプロなら信頼しているから性別は関係ない」と言う人もいるでしょう。それは間違っていません。
そう言ってもらえることはとても嬉しい。
ですが、世の中の人全員がそうだとは限りません。
それは、差別でもなんでもなく、仕方ないことなんですよ。
誰にどう言われたって、恥ずかしいものは恥ずかしい。嫌なものは嫌。
男女という隔たりがある以上、必ずあることなんです。
これがポイントその1、「性差は必ずある」ということ。
そしてここからもうひとつポイント。
保育や介護は「福祉」である、という点。
福祉の具体的な目的は種類によってまちまちですが、利用者を最大限助けることを考えている事に変わりはありません。
利用者を助ける(幸福にする)ために存在しているのです。
だから最大限、利用者全員が幸福になる道を選ぶことが大切だと思うのです。
なら今回の場合で考えてみたときだと、
・女児のオムツを男性が交換
今回問題になったように、嫌がる利用者(親)が一定数いる。
・女児のオムツを女性が交換
嫌がる利用者はほぼいない。
こうなる訳ですね。
その上、別に男性保育士がオムツ替えをしないところで(利用者に)不都合って無いですよね?
どうしてもやらなきゃいけない理由、あります?
なら、無理に男性保育士にやらせなくても良いんじゃないの?って話になる訳です。
そして、男性には男性の方が有利な作業だってある。
力仕事や運動、ダイナミックに子ども達と遊ぶのは一般的には男性の方が上ですよね。
そこを女性より多く任されればいいんです。
要は分業なんですよ。
縦ではなく、横の差なんです。
ニュースの中で、男性保育士の声として「プロとして扱って貰えてない」とか「そんな(不純な)気持ちは無い」とか紹介されてましたが、それって貴方個人のプライド・エゴですよね?
それって利用者の為になるんですか?
ってことです。
ただ、園の方針として「男性にもオムツ交換をさせます」というのであれば、それはそれで良いと思います。
その場合は、きちんと理由を説明して理解を得ることが大事だと思いますが。
差別と区別(分業)を間違えないことが大切ですね。
今回の話は女性専用車両とかの話とは全く違います。
男性の特性、女性の特性をうまく活かしてよりよい保育をしてくれる園が増えることを祈っています。
以上が、男性保育士(有資格者)としての意見です。
ちなみに大沢あかねさんが「4歳、5歳、6歳くらいだと恥じらいもあるから」みたいに言ってましたが、それぐらいの歳ならトイレも着替えも自分でやれるよなぁ、と思った次第です。
おわり